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プリント基板用直流パワーリレー G9KB

オムロン株式会社


DC600V 50Aの双方向開閉可能な高容量パワーリレー

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プリント基板用直流パワーリレー G9KB

特長

G9KBは、通電電流の制御設計や双方向アーク遮断技術により、直流600V/50Aの高容量を実現し、お客様の設計の可能性を広げます。また、通電時の低消費電力にも貢献します。

■脱炭素へ向けたエネルギーマネジメントの需要増加

世界は脱炭素社会へ移行しています。太陽光発電などの自然エネルギー利用が着実に増えており、それに伴い、蓄電池が必要不可欠になっています。自家消費型エネルギーシステムの効率的な活用には、効果的な蓄電マネジメントが鍵を握り、その重要性は今後ますます高まります。蓄電池の高電圧化に伴い、安全で高信頼な電流遮断デバイスが求められます。

  • 発電した余剰電力は蓄電システムで賢く使う

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  • 太陽光発電と蓄池・EVを使った自家消費のイメージ

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G9KBは、商用および産業用定置型蓄電システム(ESS)、蓄電用パワーコンディショナ(PCS)、バッテリーマネジメントユニット(BMU)、産業用/住宅用急速EV充電器(モード4)など幅広い用途に適しています。さらに、G9KBはV2HやV2Gにおける高耐久の双方向開閉にも適しています。

  • 定置型蓄電システム

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  • V2H、V2G、急速充電器(モード4)

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■DC600V 50A 高容量・双方向開閉性能

直流回路の高容量遮断ではアーク放電のエネルギーが大きくなるため、従来のプリント基板用リレーでは開閉が困難な場合がありますが、オムロンは高度な開閉技術によって、それを可能にしました。
高電圧・大電流の開閉時に発生するアーク放電は、永久磁石の磁場力を使って引き延ばすことで遮断します。さらに新開発したアークシミュレーション(CAE)技術により、アーク制御の最適化を行い、50Aの高容量遮断において小型化を実現しました。

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  • 蓄電システムにおける双方向開閉用途

    G9KBに適用したアーク制御技術は、全ての定置型蓄電システムや直流電源システムにおいて、信頼性が高く開閉性能を発揮します。特に、双方向開閉用途に適しています。

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■海外規格認証定格

G9KBはUL/TUV/CQC認証を取得しています。
DC600V 50A(抵抗負荷 85℃)、2,000回開閉で認定されており、負荷を下げることで開閉回数を増やせます。
例:DC600V、1A(抵抗負荷 85℃)、100,000回開閉

※海外規格の認証定格値は個別に定める性能値とは異なりますので、ご確認の上ご使用ください。

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■低接触抵抗

接触抵抗は、部品内部の発熱を抑えるための、高容量リレーの重要な特性のひとつです。接触抵抗を下げることで、はんだ接合部や周辺部品によるプリント基板の熱ストレスを軽減し、信頼性を向上します。

  • 初期および100,000回の負荷開閉後における接触抵抗

    G9KBの接触抵抗は、初期値5mΩ以下を保証しています(DC6V、20A、30秒後、N=32pcs 32pcs)。

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■低消費電力

G9KBは定格コイル電圧ではコイル消費電力は約2.8Wですが、保持電圧45%、時には約0.57Wに低減されます。また、PWM制御もコイルの消費電力を低減する方法の一つです。G9KBは、参考回路図に従い、どちらの方法も適用可能です。

  • ダイオード/ツェナーダイオードの接続

    コイルサージの吸収にはダイオードをご使用ください。また、G9KAの開閉性能を維持するためにツェナーダイオードの併用が必要です。ダイオードは、コイルに印加される電圧の逆極性で接続する必要があります。
    ・ツェナーダイオードの推奨ツェナー電圧は、コイル定格電圧の3倍です。
    ・ダイオードは逆耐電圧がコイル定格電圧の10倍以上のもの、順方向電流はコイル電流以上のものをご使用ください。

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  • リレー動作後のコイル電圧の低減

    保持電圧を使用する場合でも、最初に定格コイル電圧を0.1~3.0秒間印加してください。コイル定格電圧の範囲は100~120%、保持電圧は45~60%に設定してください。

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  • CR回路による保持電圧の参考回路

    CR回路は、保持電圧を実現するための最もシンプルな構成です。コンデンサに電流を流してリレーを動作させてください。コイル電流は抵抗分だけ減少します。コンデンサは40ms以上のコイル電流を流す容量を選定してください。コイル電圧が45%以上になるように抵抗値を決定してください。

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  • スイッチングデバイスによる保持電圧の参考回路

    コンデンサの代わりにスイッチングデバイスを使用することも可能です。スイッチをオンにすると、定格電圧がリレーコイルに印加され、オフにすると、抵抗によりコイル電流を抑制します。
    ※スイッチオフ時、定格電流の50%以上の電流が流れるように抵抗値を設定します。

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  • PWM制御回路の参考回路

    ツェナーダイオードによる電力損失を避けるため、一般的なPWM制御回路は推奨しません。ツェナーダイオードと並列にスイッチングデバイスを実装し、PWM制御時はバイパスしてください。リレーオフ時は、まずスイッチングデバイスをオフにすると、その後ツェナーダイオードとダイオードによりリレーが正常にオフになります。

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  • PWM制御時の電流推移

    各デューティ比におけるコイル電流を比較しています。一般的なPWM回路では、リレーをオンに 保つため90%以上のデューティ比を必要とします。一方、推奨PWM回路では、45%以上のデューティ比で保持コイル電流の基準を満たすことができます。

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